マニュアル車には必要悪?禁断のクラッチスタートキャンセラーの取り付け【ジムニーシエラ JB74】

クラッチスタートキャンセラー取付 カスタム
クラッチスタートキャンセラー取付

今回の動画はこちらになります。

ジムニーシエラのクラッチスタートキャンセラー(以下クラッチキャンセラーと表記)を取り付けします。

クラッチキャンセラーを取り付ける理由

近年のマニュアル車は、エンジン始動時にクラッチを踏んでいないとエンジンがスタートできません。

通常のエンジン始動時なら乗り込んでからエンジンを始動するのでそれほど影響はないのですが、このクラッチを踏まないとエンジンを掛けられないという仕組みがどうにも面倒な時があるのです。

例えば・・・

  • 冬場の暖気時、ドアを開けて乗り込まずにそのままエンジンをかけたい
  • 車中泊でフルフラットにしているときに、腕を伸ばしただけでエンジンをかけたい

などなど。わざわざクラッチ踏まなくてもボタンスタートだけでエンジン始動できるようにしたい、のです。

これが今回のクラッチキャンセラーの取付理由です。

クラッチキャンセラーの仕組み

ジムニーシエラのクラッチは、エンジン始動時は、クラッチを踏んでいるときにクラッチ奥のセンサー2つに電気信号が入って、その信号が入っている状態でスターターボタンを押すことでセルモーターに電流が流れるようになっています。(たぶん)

文章で書くととてもわかりにくいですが、要するにクラッチを踏んでいないとエンジン始動ができない仕組みです。

ということで、このクラッチセンサーに今回購入したクラッチキャンセラー配線(カプラー)を割り込み、そこから伸びるスイッチ線を別途購入したボタンスイッチにつなぐことで、スイッチを押すことで電気信号をクラッチのセンサーに流し、クラッチを踏んでいると(車に)錯覚させる、というのがクラッチキャンセラーの主な仕組みだと思います。(違っていたらすいません)

クラッチキャンセラーを取り付ける

ということでジムニーシエラに取り付けていきたいと思います。僕が購入したのは下の画像のクラッチキャンセラーです。似たような商品が色々と出てますが、仕組みはどれも同じだと思います。

クラッチスタートキャンセラー
クラッチスタートキャンセラー

2つのセンサーの位置確認

画像矢印は手前のセンサー。奥にもう一つあり
画像矢印は手前のセンサー。奥にもう一つあり

まずはクラッチ奥に鎮座するクラッチセンサーの位置を確認しましょう。おそらくあなたの想像よりも奥の奥にあります 笑 僕も最初びっくりしました。

センサーは手前に一つ、見えにくいですが奥にもう一つあります。

どちらも上にカプラーがついているので、それを引き抜きます。カプラーはただ引っ張れば抜けるというものではなくて、抜け防止のために、カプラーのツメを押しながらじゃないと抜けないようになっています。

つまり、このツメを押しながら上にカプラーを引き抜く必要があります

特に手前(運転席側)のクラッチセンサーのカプラーは、これ嫌がらせだと思うのですが、ツメが奥側(エンジン側)にあるので、裏にあるツメを押しながら、カプラーを上に引き抜かなければなりません。腕と指の可動範囲がかなり限定される狭い空間でこれをやると、よほどの腕力がないと厳しいと思います。

泣きたくなるような作業時間
泣きたくなるような作業時間

僕はこの作業に2時間以上、体勢も苦しいため、色々と体の向きを変えながらだましだまし必死に頑張りましたが、握力と指爪の限界により心が折れました。

小型ラジオペンチに救われた

もう諦めようと思ったのですが、最後にダメ元で「手のひらサイズの小型ラジオペンチ」を無理やり上部隙間に押し込み、上からカプラーとカプラーのツメを同時にはさみながら引き抜く方法、が見事にハマりました。

これまでの苦労したあの時間、なんだったんだろう…と思えるほどあっさりとクラッチセンサーのカプラーを抜くことができました。人生で何度か訪れる「工具の偉大さを感じる瞬間」です。

手前側のカプラーが外れたら、作業スペースが確保できるため、奥側のカプラーは素手ですんなり抜けます。手前側のカプラーを外すまでが鬼門だと思います。

外したカプラー2本
外したカプラー2本

クラッチキャンセラー配線を割り込ませる

クラッチキャンセラー配線を割り込ませる

先程抜いたカプラー2つとセンサー2つの計4箇所に、クラッチスタートキャンセラーの配線を割り込ませます。相変わらず作業スペースは狭いのですが、そのままカプラーオンなので比較的容易にできます。

カプラーの形状が微妙に違うので、配線の差し間違いは発生しません。入るところに入れる、といったイメージでOKです。

カプラーの形状が微妙に違う
カプラーの形状が微妙に違う

クラッチキャンセラーのプラス・マイナス線を自動戻りスイッチに取付

プッシュスイッチ
プッシュスイッチ

クラッチキャンセラーには赤と黒の2本の配線が出ています。

これを別途購入したエーモンの自動戻り式のスイッチに取り付けます。このスイッチは、ボタンを押しているときだけ電流が流れ、ボタンを離すと電流がカットされる仕組みのものです。

エーモン自動戻り式のスイッチ
エーモン自動戻り式のスイッチ

なぜにこのスイッチなのかというと、クラッチセンサーは常時電源で、ボタンを押しているときにずっと通電し続けちゃうからです。

万が一、エンジン停止後もボタンが押されていると、ずっとクラッチセンサーに微電流が流れ続けるので、バッテリー上がりの原因になってしまいます。それを防ぐための自動OFFスイッチです。

クラッチキャンセラー側の配線には、最初から平型のメス端子がつけてあります。なので、それに合うように平型のオス端子をエーモンのスイッチ側に取り付けます。

平型オス端子をつける
平型オス端子をつける

車内スイッチパネルをくり抜く

ジムニーシエラの空きパネルを一つ外し、真ん中をくり抜きます。パネルはマイナスドライバーなどで上や下からこじると簡単に外れます。

外したパネル中央にドリルで穴をあけます。

パネルに穴あけ
パネルに穴あけ

パネル自体は樹脂でできているので、太めのドリルでグリグリと偏心させるように動かしながら穴を広げていくと簡単に削れました。何度かスイッチを合わせてみて試行錯誤しながら穴の大きさを決めます。

ちなみに、パネル裏は強度確保のためか、側壁みたいなものがついているので、上下の固定部分以外は全て破壊します。

パネルにボタンを固定します。

パネルにスイッチを固定
パネルにスイッチを固定

ジムニーに取付

スイッチパネルを固定
スイッチパネルを固定

パネル裏にクラッチキャンセラーの配線を持ってきて、スイッチに接続します。

この段階で、一度起動するかテストします。スイッチボタンを押したときにインフォメーションパネル内に

「スタートスイッチを押してください」

の表示が出れば成功です。通常はこれ、クラッチ踏まないと出てこない表示です。そのままエンジン始動してみます。

エンジン始動は下の画像みたいな感じです。小指でスイッチボタンを押しつつ、中指でエンジンスタートボタンを押します。

エンジン始動はこんな感じ
エンジン始動はこんな感じ

無事にエンジン始動が確認できれば、あとはすべて内装を戻して終了です。お疲れ様でした。

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